marthe

♡ 50代主婦の周辺 ♡

ブラックな弔辞

「放浪記」が面白かったので林芙美子記念館に行って来た。



林芙美子は苦労して貧困の中から流行作家になり、常にライバルに目を光らせ女流作家の妨害をしたという。新人作家の原稿を預かっておきながら出版社に渡さず捨てていたとか。47歳で心臓麻痺で急死したのは婦人雑誌の仕事を独り占めした結果の過労死ではないかとも言われている。葬儀委員長だった川端康成の弔辞は「故人は自分の文学的生命を保つため、他に対しては、時にはひどいこともしたのでありますが、しかし、あと二、三時間もすれば、個人は灰になってしまいます。死は一切の罪悪を消滅させますから、どうか故人を許してもらいたいと思います」だった。川端康成が言うとなんだか清らかな言葉に聞こえる。彼女が学生たちに「泣いたことがない人は良い人にはなれません」と言っている映像を見た。


ランチは蕎麦。